新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠は何が違う?2026年時点の枠・上限・対象商品を整理

新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の違いを説明するアイキャッチ 毎日1分金融ニュース

結論

先に大枠だけ押さえておきます。つみたて投資枠と成長投資枠は、同じNISA口座のなかで併用できる二つの枠で、どちらか一方しか選べないわけではありません。

大きな違いは、年間で入れられる金額の上限、生涯の非課税枠のなかでの上限、そして対象になる商品の範囲と確認先の3点です。年間投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円。非課税で保有できる限度額の総枠は1,800万円で、このうち成長投資枠には1,200万円という別の上限が設けられています。

ここは正直、はじめて見ると数字が入り組んでいて分かりにくい部分です。以下で一つずつほどいていきます。

概要

そもそもNISAとは何か、という話から。NISAは少額投資非課税制度で、通常なら株式や投資信託の売却益・配当などに約20%の税金がかかるところ、NISA口座内の商品から得られる利益にはその税金がかからない仕組みです。

この制度は2024年1月から新しくなりました。旧制度と大きく変わったのは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できるようになった点、そして非課税保有期間が無期限になった点でしょう。口座を開設できる期間も恒久化されています。つまり「いつまでに始めないと損」という区切りは、制度上はありません。

では二つの枠は具体的にどう違うのか。数字で並べると見通しがよくなります。

項目 つみたて投資枠 成長投資枠
年間投資枠 120万円 240万円
併用時の年間上限 合計360万円
非課税保有限度額(総枠) 1,800万円
うち成長投資枠の上限 1,200万円

この総枠1,800万円は、値上がり後の時価ではなく買付け残高(簿価残高)で管理されるのがポイント。年間投資枠も非課税保有限度額も、簿価をもとに計算されます。

ちなみに、枠は使い切ったら終わりではありません。NISA口座内の商品を売却すると、翌年以降、その商品の取得金額(簿価)分だけ枠が復活して再利用できます。

ポイント

組み合わせ方には、いくつかのパターンがあります。ここを理解しておくと、自分に合った使い方が見えてきます。

  • つみたて投資枠だけで1,800万円を使い切ることは可能。成長投資枠を一切使わなくても、総枠は満額使えます。
  • 逆に、つみたて投資枠を使わず成長投資枠だけを利用することもできる。ただしこの場合、上限は1,200万円まで。
  • 両方を併用すれば、年間で最大360万円まで投資できる。

口座まわりのルールも確認しておきましょう。

  • 対象になるのは日本国内に住む18歳以上の人。利用する年の1月1日時点で18歳以上であることが条件です。
  • NISA口座は1人につき1口座のみ。
  • 金融機関の変更は年単位で可能。
  • つみたて投資枠と成長投資枠を別々の金融機関に分けることはできず、一つの金融機関でまとめて利用します。

対象商品の確認先が枠ごとに違うのも、地味だけれど大事なところ。つみたて投資枠の対象商品は、金融庁が公表する届出一覧に掲載されている商品です。運用会社別・対象資産別で提供されていて、一覧と概要の最終更新日は2026年7月3日となっています。

一方の成長投資枠。国内籍の投資信託・上場投資信託(ETF)・上場投資法人(REIT等)については、資産運用業協会が運用会社からの届出を取りまとめて公表しているリストで確認します。これは、成長投資枠の対象商品を明確にするための取り組みです。投資可能な投資信託を調べたいときは、同協会のホームページを見るよう案内があります。

注意点

まず前提として、ここでの内容は制度のしくみの整理です。どの商品を買うべきか、いくら投資すべきかといった判断は各自の状況によります。投資には価格変動などのリスクがあり、利益を保証するものではありません。

そのうえで、見落としやすい注意点をいくつか。

成長投資枠には除外される商品があります。整理・監理銘柄、信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託などは対象外です。つみたて投資枠と同じ感覚で「なんでも入る」と思っていると、ここで食い違うことがあります。

もう一つ、リストに載っていても即買えるとは限らない、という点。成長投資枠の対象商品であっても、実際に買付可能となる日は商品ごとに異なります。

保有中の扱いにも例外があります。監理銘柄・整理銘柄への指定などで成長投資枠の対象商品に該当しなくなった場合でも、すでに成長投資枠で保有している分は引き続き保有可能。ただし、そこから新たに成長投資枠で買い増すことはできません。

旧制度の扱いについても触れておきます。2023年末までに旧NISA(つみたてNISA・一般NISA)で投資した商品は、2024年以降のNISAの外枠で管理され、旧制度の非課税措置が適用されます。新しい枠とは別勘定、と考えると整理しやすいでしょう。

なお、細かい要件まで正確に知りたい人へ。つみたて投資枠対象商品の詳細な要件の全文や、成長投資枠の個別商品の詳細・今後の取扱予定は、今回の整理だけでは確認できません。前者は金融庁の掲載PDFやExcel、後者は資産運用業協会のリストや各運用会社への確認が必要です。金融機関やサービス選びで迷っている人は、証券会社を比べたSBI証券と楽天証券のNISA口座比較記事もあわせてどうぞ。

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