NISAとは、投資で得た利益に税金がかからなくなる制度です。本記事では、つみたて投資枠・成長投資枠・年間360万円・生涯1,800万円の意味を、初心者にもわかりやすく解説します。
この記事の結論
NISAとは、投資で得た利益に税金がかからなくなる制度です。
ただし、元本保証ではなく、損をする可能性もある点には注意が必要です。
まずは「年間360万円」「生涯1,800万円」「1人1口座」の3つを押さえれば、制度の全体像は理解しやすくなります。
NISAとは、投資で得た利益に税金がかからなくなる制度です。
ふつうは、株式や投資信託で利益が出ると、その利益に税金がかかります。
しかし、NISA口座で投資した場合、制度のルール内で得た売却益・配当金・分配金が非課税になります。
つまりNISAは、「投資で増えた分を、税金で引かれにくくする制度」です。
注意
NISAは利益を保証する制度ではありません。
非課税になるのはあくまで「利益が出た場合」であり、投資先が値下がりすれば損をする可能性があります。
目次
- NISAとは?結論からわかりやすく解説
- 高校生にもわかるNISAのイメージ
- NISAで非課税になるもの
- 現行NISAの基本ルール
- つみたて投資枠とは?
- 成長投資枠とは?
- つみたて投資枠と成長投資枠の違い
- NISAの1,800万円とは?
- 売却したらNISA枠は復活する?
- NISAのメリット
- NISAのデメリット・注意点
- NISAでよくある勘違い
- 旧NISAとは何が違う?
- NISAはどんな人に向いている?
- NISAが向いていない人
- 初心者はどう使えばいい?
- 恒常情報とキャンペーン情報
- まとめ
NISAとは?結論からわかりやすく解説
NISAとは、投資で得た利益に税金がかからなくなる制度です。
たとえば、投資信託を100万円で買って、120万円になったタイミングで売ったとします。
この場合、利益は20万円です。
通常の課税口座なら、この20万円の利益に税金がかかります。
しかしNISA口座なら、制度の条件内であればこの20万円が非課税になります。
通常の口座
利益20万円 → 税金がかかる
NISA口座
利益20万円 → 非課税
同じ投資結果でも、NISA口座を使っているかどうかで、手元に残るお金が変わる可能性があります。
高校生にもわかるようにいうと?
NISAを高校生にもわかるようにたとえるなら、「投資専用の税金オフボックス」です。
普通の口座で投資すると、利益が出たときに税金が引かれます。
でも、NISAという特別なボックスの中で投資すると、一定のルールの範囲では利益に税金がかかりません。
ただし、ボックスに入れたからといって、必ずお金が増えるわけではありません。
値上がりすれば得をしますが、値下がりすれば損をします。
高校生向けに一言でいうと
NISAは、「投資でもうかったときの税金を軽くしてくれる仕組み」です。
でも、もうけ自体を保証する仕組みではありません。
NISAで非課税になるもの
NISAで非課税になる主なものは、次の2つです。
- 株式や投資信託を売って出た利益
- 株式の配当金や投資信託の分配金
たとえば、投資信託を売って利益が出た場合、その利益が非課税になります。
また、株式の配当金や投資信託の分配金も、条件を満たせば非課税になります。
配当金の注意点
上場株式の配当金をNISAで非課税にするには、証券会社で受け取る方式(株式数比例配分方式)を選ぶ必要があります。
受取方法によっては、NISA口座で保有していても課税される場合があります。
現行NISAの基本ルール
現行NISAの基本ルールは以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 日本国内に住む18歳以上の人 |
| 口座数 | 1人1口座 |
| 非課税期間 | 無期限 |
| 年間投資枠 | 最大360万円 |
| つみたて投資枠 | 年間120万円 |
| 成長投資枠 | 年間240万円 |
| 非課税保有限度額 | 最大1,800万円 |
| 成長投資枠のみの上限 | 1,200万円 |
| 金融機関の変更 | 年単位で可能 |
数字で見るNISAの全体像
つみたて投資枠:120万円 / 年
成長投資枠:240万円 / 年
合計:360万円 / 年
ここが重要
NISAには、「1年で使える枠」と「生涯で持てる枠」の2種類があります。
年間は最大360万円、生涯では最大1,800万円です。
つまり、いきなり1,800万円を一気に投資できる制度ではありません。
つみたて投資枠とは?
つみたて投資枠とは、長期・積立・分散投資に向いた投資信託などを買うための枠です。
名前の通り、毎月コツコツ積み立てる使い方に向いています。
初心者に向いているのは、基本的にこちらです。
- 投資初心者
- 毎月少額から始めたい人
- 長期で資産形成したい人
- 個別株より投資信託を中心にしたい人
- 老後資金や将来のお金を作りたい人
つみたて投資枠で買える商品は、金融庁の基準を満たした一定の投資信託などです。
そのため、初心者がNISAを始めるなら、まずはつみたて投資枠から考えるとわかりやすいです。
初心者向けの考え方
迷ったら、最初はつみたて投資枠中心で考えるのが無難です。
毎月コツコツ投資できるため、長期の資産形成と相性が良いです。
成長投資枠とは?
成長投資枠とは、つみたて投資枠よりも幅広い商品に投資できる枠です。
投資信託だけでなく、上場株式なども対象になります。
こちらは、次のような人に向いています。
- 個別株にも投資したい人
- まとまった資金で投資したい人
- つみたて投資枠だけでは足りない人
- 投資信託以外の商品も検討したい人
ただし、成長投資枠は自由度が高い分、商品選びも難しくなります。
初心者の場合、いきなり個別株を買うよりも、まずは低コストの投資信託から考える方が理解しやすいです。
注意
成長投資枠は「何でも買える枠」ではありません。
対象外の商品もあるため、実際に投資する前に、金融機関の商品ページや目論見書を確認する必要があります。
つみたて投資枠と成長投資枠の違い
つみたて投資枠と成長投資枠の違いは、次のように考えるとわかりやすいです。
| 比較項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 主な使い方 | 毎月コツコツ積立 | 一括投資・追加投資・個別株など |
| 対象商品 | 一定の基準を満たす投資信託など | 上場株式・投資信託など |
| 初心者向き | 向いている | 商品選びに注意 |
| 生涯上限 | 1,800万円まで利用可能 | 1,200万円まで |
超重要ポイント
つみたて投資枠と成長投資枠を、別々の金融機関で使うことはできません。
たとえば、つみたて枠は楽天証券、成長枠はSBI証券、という使い方は不可です。
NISA口座は1人1口座です。
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NISAの1,800万円とは?
NISAでよく出てくる1,800万円とは、生涯で使える非課税保有限度額のことです。
簡単にいうと、NISA口座で非課税のまま保有できる投資元本の上限です。
ここで大事なのは、1,800万円は利益込みの金額ではなく、買ったときの金額(簿価)で考えるという点です。
例
100万円で買った投資信託が150万円に増えても、使った枠は150万円ではなく100万円です。
この「買ったときの金額」を簿価といいます。
NISAの非課税保有限度額は、この簿価をもとに管理されます。
1,800万円のイメージ
非課税保有限度額:1,800万円
うち成長投資枠の上限:1,200万円
つまり、成長投資枠だけで1,800万円すべてを使うことはできません。
成長投資枠だけで使えるのは1,200万円までです。
売却したらNISA枠は復活する?
現行NISAでは、商品を売却すると、翌年以降にその商品の取得金額分の枠が再利用できます。
たとえば、100万円で買った投資信託を売却した場合、翌年以降に100万円分の非課税枠が復活するイメージです。
間違いやすい理解
150万円で売れたから、150万円分の枠が戻る
正しい理解
100万円で買ったなら、戻るのは100万円分
ここも重要
売却したその年にすぐ復活するわけではありません。
枠を再利用できるのは、翌年以降です。
NISAのメリット
NISAの主なメリットは次のとおりです。
- 投資の利益が非課税になる
- 非課税期間が無期限
- つみたて投資枠と成長投資枠を併用できる
- 年間最大360万円まで投資できる
- 生涯で最大1,800万円まで非課税枠を使える
- 売却後、翌年以降に枠を再利用できる
最大のメリット
最大のメリットは、長期で投資した利益が非課税になることです。
長く運用して利益が大きくなるほど、非課税の効果も感じやすくなります。
NISAのデメリット・注意点
NISAにはメリットが多いですが、注意点もあります。
- 元本保証ではない
- 値下がりすると損をする
- NISA口座の損失は損益通算できない
- 損失の繰越控除もできない
- 配当金の受取方法によっては非課税にならない場合がある
- 対象外の商品もある
- 金融機関選びを間違えると使いにくい
初心者が特に見落としやすい点
NISAで損をしても、特定口座や一般口座の利益と相殺できません。
つまり、「利益が出たときには強いが、損失が出たときの税制メリットは弱い」制度です。
NISAでよくある勘違い
NISAは制度が少し複雑なので、初心者が勘違いしやすいポイントがあります。
| よくある勘違い | 正しい理解 |
|---|---|
| NISAなら絶対に儲かる | 利益は保証されません。投資なので損をすることもあります。 |
| 1,800万円を一気に投資できる | 年間投資枠は最大360万円です。 |
| 売却したらすぐ枠が戻る | 枠の再利用は翌年以降です。 |
| 値上がり後の金額分だけ枠が戻る | 戻るのは取得金額分です。 |
| つみたて枠と成長枠を別の証券会社で使える | 使えません。1つの金融機関で利用します。 |
| NISAの損失は他の利益と相殺できる | 損益通算・繰越控除はできません。 |
旧NISAとは何が違う?
2023年までのNISAには、一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAがありました。
現行NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できるようになり、年間投資枠も大きくなりました。
また、非課税保有期間が無期限になりました。
| 比較項目 | 旧NISA | 現行NISA |
|---|---|---|
| 制度の形 | 一般NISA・つみたてNISAなど | つみたて投資枠・成長投資枠を併用 |
| 非課税期間 | 制度ごとに期限あり | 無期限 |
| 年間投資枠 | 制度ごとに異なる | 最大360万円 |
| 非課税保有限度額 | 制度ごとに異なる | 最大1,800万円 |
2023年までに旧NISAで買った商品は、現行NISAの1,800万円とは別枠で管理されます。
旧NISA保有者の注意点
旧NISAの商品を現行NISAへ移すことはできません。
旧NISAの商品を持っている人は、無理に売る必要はありませんが、非課税期間が終わった後の扱いには注意が必要です。
NISAはどんな人に向いている?
NISAは、次のような人に向いています。
- これから資産形成を始めたい人
- 長期でコツコツ投資したい人
- 投資信託を使って将来のお金を作りたい人
- 老後資金を準備したい人
- 銀行預金だけでは不安な人
- 投資の利益にかかる税金を抑えたい人
特に初心者の場合、短期間で大きく増やすよりも、長期で積み立てる使い方の方がNISAと相性が良いです。
毎月少額から始めて、値動きに慣れながら続ける方が現実的です。
NISAが向いていない人
一方で、次のような人にはNISAが向いていない場合があります。
- 生活費まで投資に回そうとしている人
- 短期間で必ず儲けたい人
- 元本保証を求める人
- 値下がりに耐えられない人
- 制度を理解せずに商品を選ぼうとしている人
NISAは便利な制度ですが、投資である以上、価格が下がることはあります。
まずは生活費や緊急時のお金を確保したうえで、無理のない金額から始めることが大切です。
初心者はNISAをどう使えばいい?
初心者がNISAを使うなら、次の順番で考えるのがおすすめです。
- 生活費とは別に、投資に回せる金額を決める
- NISA口座をどこで作るか決める
- まずはつみたて投資枠から始める
- 低コストの投資信託を中心に検討する
- 慣れてきたら成長投資枠も考える
初心者向けの結論
最初から難しい商品を選ぶ必要はありません。
まずはつみたて投資枠で、低コストの投資信託を検討するのがわかりやすいです。
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NISAを始める前に確認すべきこと
NISAを始める前には、次の点を確認しましょう。
- どの金融機関でNISA口座を作るか
- つみたて投資枠の商品数は十分か
- 手数料の低い投資信託を選べるか
- クレカ積立やポイント投資に対応しているか
- アプリや画面が使いやすいか
- 長期で続けやすいか
NISA口座は1人1口座です。
金融機関の変更は年単位でできますが、手続きが必要です。
そのため、最初の金融機関選びはかなり重要です。
次に読むべき記事
恒常情報とキャンペーン情報
恒常情報
この記事で説明したNISAの年間投資枠、非課税保有限度額、対象年齢、1人1口座、損益通算不可などは、制度そのものの基本情報です。
NISAを理解するうえでは、まずこの恒常情報を押さえることが大切です。
キャンペーン情報
この記事では、証券会社の口座開設キャンペーンやクレカ積立キャンペーンは扱っていません。
理由は、キャンペーンは時期によって内容が変わるためです。
NISA制度そのものの説明にキャンペーン情報を混ぜると、後から条件変更で記事の正確性が落ちやすくなります。
証券会社ごとのキャンペーンやポイント還元は、別記事で最新情報を確認しながら比較します。
現行情報と改定予定
現行情報
この記事では、現行の成人向けNISA制度を中心に解説しています。
現行制度では、18歳以上の人が対象で、つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円、非課税保有限度額は最大1,800万円です。
改定予定
今後の制度改定については、税制改正や公式発表の内容を確認したうえで、必要に応じて追記します。
制度改定予定は、現行ルールと混ぜずに別枠で整理することが重要です。
まとめ
NISAとは、投資で得た利益に税金がかからなくなる制度です。
現行NISAでは、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円、合計で年間最大360万円まで投資できます。
また、生涯では最大1,800万円まで非課税枠を使えます。
ただし、NISAは元本保証ではありません。
損をする可能性もあり、NISA口座の損失は他の口座の利益と相殺もできません。
初心者は、まず制度を正しく理解し、そのうえで「どの金融機関で始めるか」「何を買うか」を順番に考えるのがおすすめです。
この記事のまとめ
- NISAは、投資の利益が非課税になる制度
- 年間投資枠は最大360万円
- 非課税保有限度額は最大1,800万円
- 成長投資枠だけの上限は1,200万円
- 売却後の枠再利用は翌年以降
- NISAは元本保証ではない
- NISA口座の損失は損益通算できない
- 初心者は、まずつみたて投資枠から考えるとわかりやすい
次に読むべき記事
- NISA口座はどこで作るべき?銀行・ネット証券・対面証券の違い
- NISA口座おすすめ比較|初心者向けに証券会社を比較
- NISAで買う銘柄の選び方|初心者が見るべきポイント
- NISAおすすめ投資信託比較|全世界株式・米国株式・バランス型を比較
参考にした主な公式情報
※本記事は、NISA制度の基本をわかりやすく整理したものです。投資判断は、最新の公式情報や各金融機関の商品説明書・目論見書などを確認したうえで行ってください。

